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  1. 株取引・FX等とふるさと納税の併用に関するメリットおよび注意点

株取引・FX等とふるさと納税の併用に関するメリットおよび注意点

更新日:2017年04月03日
株取引・FX等とふるさと納税の併用に関するメリットおよび注意点

「ふるさと納税」の魅力は、ふるさと納税を行った自治体から送られてくる特産品等の「お礼の品」はもちろん、税金を控除できること。最近は会社にお勤めの方でも、株取引やFXを行っている方がたくさんいらっしゃいます。株取引・FX等がうまくいって所得が増えた場合、給与とは別にその分の税金も納めなければなりません。こうした税金が、ふるさと納税によって控除できるかどうかは気になるところですね。ここでは、株取引・FX等とふるさと納税の併用に関するメリットおよび注意点についてお話ししましょう

【1】株取引・FX等をしている場合のポイント

合計所得の増加によりふるさと納税の控除限度額が増える。損失が出た場合は影響なし

株取引・FX等の所得にかかる税金がふるさと納税の控除対象になるかどうか? 結論から申し上げると、『ふるさと納税の控除対象になります!』。株式やFX等への投資で生計を立てている専業投資家の方はもちろんですが、副業で投資に取り組んでいる方、あるいは不動産投資、先物・オプション取引、投資信託等で得られた所得についても、ふるさと納税による税金控除の対象になります。
会社にお勤めの方なら、確定申告をすることで、株式やFX等で得た所得を給与所得と合算して納税額を計算できます。合算して合計所得が増えれば、ふるさと納税で控除できる限度額が上がり、その分ふるさと納税で受け取れるお礼の品の選択肢も広がります。反対に、株取引やFX等で損失が出たとしても、その分を給与所得と合算し、収入額を少なくする(=支払う税金を少なくする)ことはできませんのでご注意ください。
なお、どの程度限度額が増えるかは、株取引・FX等の取引条件や種類によって異なります。詳細は「【2】株取引・FX等で所得が増えた場合のふるさと納税の控除限度額 」をご覧ください。

また、株取引・FXの活用状況に応じ、ふるさと納税の控除方法・限度額は変わります。まずは以下のチャートでご自身の状況をチェックしてみましょう。

ふるさと納税を行う場合の確定申告の必要性と控除限度額 ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点3 控除額シミュレータ ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点1 ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点2 控除額シミュレータ ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点3

株取引で源泉徴収あり口座の場合、確定申告が不要でワンストップ特例制度を利用できる

株取引による所得の納税方法は、源泉徴収なしと、源泉徴収ありの2種類から選ぶことができます。証券会社で源泉徴収なし口座を選択した場合は申告分離課税、源泉徴収あり口座を選択した場合は源泉分離課税となります。源泉徴収なし口座では確定申告が必要になりますが(給与所得者の場合は20万円、主婦や無職・学生の方は38万円を超えた利益がある場合)、源泉徴収あり口座の場合は確定申告は不要です。そのため、ふるさと納税の控除を受ける際にワンストップ特例制度を利用して簡単に手続きをすることができます。また、株や投資信託等の売買益や配当金を一定額非課税にできる「NISA口座」では、毎年120万円まで(最大600万円)非課税です。確定申告は必要ないため、この場合もワンストップ特例制度を利用できます。同制度の詳細は「ふるさと納税ワンストップ特例制度について 」に記載しています。条件を確認の上、ぜひ活用してみてください。
他方で源泉徴収なし口座の場合、あるいは源泉徴収制度がないFXの場合は、確定申告(または住民税の申告)が必要になります。確定申告(または住民税の申告)を行った場合は、ワンストップ特例制度が利用できません。特に給与所得者で株取引やFX等による所得が20万円以下の方は、本来確定申告の義務がないものの、ふるさと納税の控除を受けるために確定申告が必要になってしまいます。詳しくは「【3】ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点」 をご確認ください。

【2】株取引・FX等で所得が増えた場合のふるさと納税の控除限度額

お話してきたように、ふるさと納税による控除限度額は、所得額によって決まるため、株取引・FX等によって所得総額が増えた場合は控除限度額も増加します。それでは、具体的に控除限度額がどの程度増えるのか、計算式に当てはめて算出してみましょう。なお、ふるさと納税の控除限度額を求める計算式は以下の通りです。詳細な考え方は「ふるさと納税 控除の目安と限度額の計算方法」 を参照してください。

控除限度額={(個人住民税所得割額×20%)÷(90%-所得税率×1.021)】+2,000円

寄附金控除額の計算の基礎となる個人住民税所得割額は、市町村から交付される個人住民税の納税通知書の「市区町村民税の所得割額」と「都道府県民税の所得割額」の合計額として確認できます。 計算で求める場合は以下の式になります。

個人住民税所得割額={(前年の総所得金額等-所得控除額)}× 税率(10%)- 税額控除額

また、株式譲渡益、配当金(上場株式の場合)、FXによる利益の税率は、所得税15.315%と住民税5%の計20.315%となっています。つまり株取引・FX等の利益に対する個人住民税所得割額は、{所得(利益)額×住民税率(5%)}で計算できます。

事例

独身で給与所得が700万円、所得税の適用税率が20%、個人住民税所得割額が367,000円の方が、株取引によって100万円の利益を上げた場合。

①給与所得のみの場合の限度額
先ほどの計算式に数字を当てはめて計算してみると、控除限度額は107,490円となります。 控除限度額=【367,000×20%÷(90%-20%×1.021)】+2,000=107,490円
②株取引分も含めた場合の限度額
株取引による利益100万円が加算されるので、個人住民税所得割額が増加します。 その結果、控除限度額は121,862円となります。
個人住民税所得割額=367,000円+(100万円×5%)=417,000円
控除限度額=【417,000×20%÷(90%-20%×1.021)】+2,000=121,862円
この事例では、ふるさと納税の限度額は14,372円(121,862円ー107,490円)分増加します。

【3】ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点

これまで、株取引・FX等による所得がある場合に、ふるさと納税の控除限度額も増えることについてお話してきました。他方で、所得額や納税方法によっては以下のような注意が必要です。

①給与所得者で給与以外の所得が20万円以下の場合

本来は確定申告不要ですが、ふるさと納税を行う場合は確定申告をしなければ控除を受けられません

具体的には、会社勤めの方で、給与の支払い先が1カ所で給与所得が2,000万円以下かつ、株取引・FX等による所得の合計が20万円以下の方が該当します。この場合株取引・FX等の所得について確定申告を行う必要はありませんが、所定の期間内に住民税の申告が必要になります。住民税の申告を行った場合、ふるさと納税のワンストップ特例制度を利用することができません。つまり、ふるさと納税を行う場合は確定申告をしなければ税金控除が受けられません。ふるさと納税のために確定申告を行うと、株取引・FX等の所得についても申告する(つまり納税対象とする)ことになります。結果として、ふるさと納税の控除限度額増加というメリットに対し、納税額の増加というデメリットも生じることになります。全体のバランスに十分にご注意ください。

②株取引で源泉徴収ありの特定口座を利用している場合

本来は確定申告不要ですが、株取引による所得をふるさと納税の控除限度額に反映したい場合は確定申告をしてください

源泉徴収なしの口座を利用している場合は確定申告が必要ですが、源泉徴収ありの口座を利用している場合、利益が出た売買ごとに自動的に税金が徴収されます。そのため、金額にかかわらず(20万円を超えていても)確定申告は不要です。ただし、確定申告を行わなければ株式売買で得た利益は給与等の所得と合算されないので、税金が徴収されていてもふるさと納税の控除限度額が増えることはありません。株取引分の所得をふるさと納税の控除限度額に反映させたい方は、別途確定申告を行う必要があります。

③国民健康保険料を支払っていたり、助成金を受けていたりする場合

ふるさと納税のため(あるいは控除限度額を増加させるため)に確定申告を行った場合、助成金等を受けられなくなる可能性があります

確定申告をして株取引・FX等の所得を給与所得等と合算する、つまり所得額が増えると、かえって支払うお金が多くなる場合もあります。特に以下のケースに該当する方は十分ご注意ください。

国民健康保険に加入している方

国民健康保険は所得に応じて保険料が設定されています。そのため、株取引・FX等の利益を合算し合計所得が増加すると保険料も増加する可能性があります。国民健康保険には所得に応じて負担する「所得割」と、加入者が均等に負担する「均等割」があります。賦課率や金額は市区町村によって異なりますが、所得割の賦課率はおおむね10%前後です。つまり、株取引・FX等で100万円の利益があり、確定申告で合算すれば約10万円国民健康保険料が増えることになります。一方で、上場株式売買の場合に限りますが(FXや先物・オプション取引等は源泉徴収の対象ではないため)、源泉徴収ありの口座を選んでいる場合、株式売買利益の約20%は利益が確定した時点で源泉徴収されますが、合計所得とはみなされず、国民健康保険料が増えることはありません。ただし、国民健康保険料には上限もあるので、一概にどちらが得とか損とか言うことはできません。

助成金・補助金等(児童手当等)を受けている場合

所得を基準とした助成金や補助金等を受けている場合は、所得が増えると受けられなくなる可能性があります。なお、助成金・補助金等の種類や基準額は自治体によって異なるので、適用条件はお住まいの自治体にご確認ください。

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